2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

フッサール「イデーン」

発注したのが23日だから、5日ほどで到着したことになる。なんという早さ。さすがに送料が高いだけのことはある……のかな。そんなに急がなくてもいいのにね。アマゾンは海外向けに船便のオプションもつけるべきだと思う。さて本書(マックス・ニーマイエル…

フッセル「純粋現象学及現象学的哲学考案」(上巻)

池上鎌三訳の岩波文庫(1939年初版)。これほど読み手に苦痛をしいる本も珍しい。これを正しく読むためには、とりあえずバカになりきらないとだめだ。中途半端にわかったような気になるのがいちばん禁物なのである。とりあえずバカになること。フッサー…

ピエール・ルイス「メレアグロス詩集」

「ビリティスの歌」で有名なルイスの訳詩集(1928年、モンテーニュ書店。初版は1893年刊)。これを読んですぐに気づくのは、構成が「ビリティス」と瓜ふたつなことだ。冒頭に「メレアグロス伝」がおかれていて、次に章分けにされた詩が並び、順に読…

ヘルマン・ワイル「数学と自然科学の哲学」

アマゾンのマケプレに発注していたワイルの本が届く(菅原、下村、森訳、岩波書店)。まだ部分的に拾い読みしただけだが、この本の著者の底知れない造詣には驚くばかりだ。洋の東西を問わず、哲学者(あるいは研究者)の書くものには理科系的な知識が欠落し…

ラヴェル「歌曲集」

エリー・アメリンクとルドルフ・ヤンセンがエラートに吹き込んだもの(1985年録音)。これは某老舗サイト(ドビュッシー、ラヴェル関連の)でぼろくそに叩かれていたので、あまり期待もしなかったが、じっさい聴いてみるとじつにすばらしい。いったいこ…

ショスタコーヴィチ「交響曲第10番」

ベルリンフィルの名演ということでcomcさんに薦めてもらったもの(カラヤン&ベルリンフィル、1966年録音、グラモフォン)。アマゾンで1000円で出ていたので飛びついたが、あとから考えてみると、この66年盤よりものちの81年盤のほうが音はよさ…

小枝で歯を磨く

バイイの希仏辞典を見ていると、schinotroktesという語にこんな説明が出ていた。「ランチスクの木、あるいはそれでできた楊枝を噛んで歯を白くする(人)」これを読んでただちに思い出したのは、かつてロンドンのモスクで言葉をかわしたある回教徒のことだ。…

フッサールではじけると

最近色々とやりたい事が増えすぎて1日があっという間なので御座いますが…。先日comcさんからいただいたコメントに「純粋現象学及現象学的哲学考案」のことが出ていて、むつかしそうでなかなか読む気になれなかったこの本を見てみました。そして、フッサール…

フッサールではじけたい

ときどき自分のスタイルに嫌気がさす。なんでこう四角ばった書き方しかできないのか。もっとはじける方法はないものか。とくにひとの日記をみているときにそう思う。というわけで、そのための練習として、mya888さんのエントリ(http://d.hatena.ne.jp/mya88…

ブリュメル「12声のミサ曲」

Scarboさんの記事(http://d.hatena.ne.jp/Scarbo/20070314/p1)を読んで興味をもったもの。ファン・ネーヴェルとウエルガス・アンサンブルによる1990年の録音の再発(ソニークラシカル)。やはり興味の中心は12声をどう動かしているのかということだ…

新田義弘「現象学と解釈学」

2006年にちくま学芸文庫の一冊として出たもの。雑誌や講座に出た論文を集めたもので、読みやすいことは読みやすいけれども、まとまった一冊の本として著者の主張を明確に打ち出したものではなく、そういう意味ではやや散漫な印象を受ける。とはいっても…