2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

アンドレ・ジイド「地上の糧」

「モネルの書」と対比的に語られることが多いようなので、とりあえず読んでみた。訳は堀口大学による昭和28年のもの(角川文庫)。結論からいえば、両者はまったくの別物である。共通しているのは、反主知主義の書であること、アフォリズムによる教説が前…

レオン・グッチ「ザ・ロリータ/姦痛」

花粉症で目と鼻がやられて、はなはだ意気があがらないので、どうでもいいことを書いて更新する。この映画はもう20年以上も前の作品だが、当時はちょっとした評判になっていて、私のバイト先の先輩がこの映画について熱く語っていたことを思い出す(原題:T…

「夢見るフランス・ギャル〜アンソロジー'63/'68」

フランス・ギャルのレコード(CD)を買うのはこれが二枚目(フィリップス、2000年)。一枚目のは10年以上もずっと聴いているいわゆる「赤ベスト盤」で、これはジャケットといい内容といい文句なしのベスト盤。フランス・ギャルはもうこれだけでいい…

「モネルの書」訳出の試み

独訳をもとにして、「遠野物語」の文体で「モネルの書」を訳してみたい、と前に書いたと思うが、これが無謀な試みであることはやってみてすぐにわかった。私が柳田国男の真似をするなんて一万年早い。それに独訳にもやはり誤訳はあるので、これをもとにする…

ジャック・ブルース「スピリット」

1971年から78年までのBBC音源を集めた3枚組。ロック・セッションとジャズ・セッションとからなっている。ロック・セッションのほうは……うーん、まあそれなりにいいんだけれども、やはりこういうフォーマットではどうしてもクリームを想起させるの…