2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

文芸ガーリッシュとは何か

千野帽子さんの宣言にいわく、文芸ガーリッシュとは、「志は高く、心は狭い小娘のための、読書のスタイル」である、と*1。しかしこれだけでは何のことかよく分らない。ある種の文学少女の本の読み方のことなのか、と思ってしまってもおかしくない。さらに帽…

千野帽子「世界小娘文学全集──文芸ガーリッシュ 舶来篇」

先日読んでいたく感心したフランシス・ジャムの「三人の少女」が取り上げられているというので買ってみた(河出書房新社、2009年)。だれだかわからない少女に宛てて書かれた手紙の集録という体裁をとっている。全体は十章に分けられていて、それぞれの…

戦前の母親像

「少女の友」昭和15年3月号の読者投稿の短歌の課題は「母」。母を歌った少女たちの短歌が2ページにわたって掲載されているが、これを見て驚くのは「老いた母」を歌っているのがかなり多いこと。14,5の娘さんのお母さんならそんな年でもあるまいに、…