2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

独作文教程ほか

ラジオのドイツ語はきのうが最終回だった。あっという間に半年がたったわけだが、どうもドイツ語の聴き取りに関しては上達したという実感がまるでない。やはり聞くためにはある程度読めるようになっていることが必要だ。自然な言語学習ではまず聞く、それか…

翻訳者のあるべき姿とは

だいぶ前に「池内紀氏が嫌い」と日記に書いたことがあるけれども、頃日こちらの記事を読んでその理由が自分なりに明確になった。なるほど彼はそういう態度で翻訳にあたっていたのか、と目からうろこが落ちた。池内氏の翻訳態度を自分なりに総括すると、原文…

ヤコブ・ベーメ「黎明(アウロラ)」

ドイツ神秘主義の最後の頂点といわれるヤコブ(ヤーコプ)・ベーメの処女作(征矢野晃雄訳、牧神社、1976年)。これは大正10年に大村書店という本屋から出たものの復刻版、というかファクシミリ版で、誤記、誤植も含めてそっくり復元してある。こうい…

無断転載のこと

無断リンクのことはよくわからないが、私がときどきふしぎに思うのが「無断転載禁止」というやつ。ウェブ上にいったん公開したものを他人がどう使おうがかまわない気がするのだが、作者はよほどそのコンテンツに愛着があるのだろうか。それとも自分が心血を…

「カラマーゾフの兄弟」の次に読むべき本を

http://q.hatena.ne.jp/1189457598なかなか興味深い回答が並んでいるが、さて自分ならなにをすすめるか、と考えると、適当なのがなくて困る。もっとはっきりいえば、私はひとに本をすすめるのが苦手なのだ。なにしろ、いままでひとに本をすすめて喜んでもら…

フィヒテ「全知識学の基礎」(上)

久しぶりに新刊書店に行ったときに買ったもの(木村素衛訳、岩波文庫)。新刊書店に行きながらこんな古い岩波文庫を買ってしまう自分が情けない。おもしろそうな本や話題の本はいっぱいあるのに、だ。だれかのエントリーに「貧乏人は古典を読め」とあったが…

奇妙な植物

http://d.hatena.ne.jp/comc/20070831コメントしようかなと思ったけれども、他人様のページにあまり下品なことを書くのもなんなのでこっちに書くことにした。ギリシャ語のaには「ありえない」というような意味もあるのかしら。「ありえないかたち」。なんか…

「世にも怪奇な物語」

とくに感想を書くつもりもなかったが、前回の記事があまりにめちゃくちゃだったので、少しだけ補足しておく。この映画、あらためて見るとやはり古くさい。それはとくにファッションにおいて顕著だ。この古くささは60年代、70年代の映画に特有のもので、…