2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ある訣別の辞

かつて熱中したことどもがもはや何の感興も喚ばなくなっている。あんなに好きだったあれやこれやがひどくつまらない無価値なものにみえてくる。それが老化というものなのかもしれない。それならそれでいい、かつて私の愛したものたちよ、さらば。私は私の道…

現代詩について思うこと

思潮社から二冊本で出ている「戦後名詩選」は非常によくできたアンソロジーで、ここまでコンパクトなかたちで戦後詩(ほぼ現代詩と同義)を圧縮してみせることは容易なことではない。その点に関しては編者(野村喜和夫、城戸朱理)の努力をたたえたいと思う…

ヘレン・ケラーとスウェーデンボリとストリンドベリ

名画として知られる「奇跡の人」を見たが、どうも感想を書くだけの気力が出ない。ただ一言だけ言っておこう、これは名画ではない。「奇跡の人」の原題が The Miracle Worker で、つまりサリバン先生のことを指しているというトリビア(まさにトリビア!)だ…