「思春の森」

maladolescenza



ネットにあったのを落としてみたが、これは非常によろしくない作品だ。何がよろしくないといって、作者がこの映画で何を表現しようとしたのか、それがさっぱりわからないことがひとつ、それとほとんど無意味ないじめや動物虐待が描かれているのも腑に落ちない。人を小バカにしたような能天気なBGMもむかつく。主人公の少年の心の奥にあるものは最後まで明かされず、彼がほんとうは何を求めていたのかも不明のままだ。

無意味、ノンセンスにもそれなりに存在意義のあることは認めよう、しかしこの映画のような意味のない無意味(というのも変だが)は容易に退屈へと転化する。いつわりの芸術の皮をかぶった、くだらない覗き趣味の作品。

じっさい、作者はたんに思春期の少女の恥態を撮りたかっただけではないのか? それならそれでもうちょっと描き方があるだろうに、これじゃまともな観客も、ロリコン趣味の男も納得しないよ、私は両者を兼ねているから、そのへんのことはよくわかる。

高いお金を払ってDVDを買わなくても、ネットで探せばどうにか落とせるんだから(英語字幕さえ気にしなければ)、それで満足するほうが賢いと思う、こんな映画には500円だって払う価値はない、と強がりながらも、エヴァ・イオネスコの問題のシーンには下半身がむずむずしてしまったことをここに白状いたします。

蛇足を加えておくと、原題の Maladolescenza の mal は「病んだ」というより「邪悪な」という意味をあらわしているような気がする、まあどっちだっていいけれども。

というわけで、久しぶりに「映画」タグをつけたいだけのゴミ投稿でした、あしからず。


(追記、4/16)
ネットにイリナ・イオネスコの談話の断片があって、「こんな映画に12歳の娘を出したらトラウマになってしまうと考えませんでしたか」と尋ねるインタヴュアーに、「とんでもない、子供は5,6歳にもなればセクシュアリティを知る必要があります、私の考えでは、もっと早く性的体験をしたって何の問題もありません、私なんか11歳のときにピアノの先生に《いたずら》されましたけど、そのことは身体的、精神的、知能的発育に役立ちこそすれ、害にはちっともなりませんでしたよ」と答えている。すごい母親もいたものだと思う。

この記事を見て、そんなクソ映画なら見てみたい、と思う人がいたら、コメント欄で連絡してください、圧縮ファイルを分割して送ります


(追記、5/24)
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