2008-08-10から1日間の記事一覧

吉川幸次郎「陶淵明伝」

シナの詩人で陶淵明くらい「先生」の呼び名が似合うひともいない。自分でも「五柳先生」などと称しているが、彼にはなんとなくひなびた、村夫子然とした面影がある。隠逸伝中の人ながら、たとえば「論語」にたびたび出てくる、あの得体のしれないぶきみな「…